宮崎を中心に主に九州発着路線を展開するスカイネットアジア航空は、12月1日からこれまでの愛称ソラシドエアを正式な会社名とすることを決めています。この改名のウラには同社の置かれた現状と将来への危機感が読み取れるようです。現在日本の定期航空業界は3つのグループで構成されています。まず大手航空会社。日本航空と全日空である。いわゆるメガキャリアですが、日本航空は破たんを経て今日に至っています、双方とも長い歴史を誇りレガシーキャリアとも言われる大手企業です。二番手グループは4社。2000年前後の規制緩和の波にのって誕生した新規航空会社と言われる中堅企業群。スカイマークエアラインズ、エアドゥ(北海道国際航空)、スカイネットアジア航空、そしてスターフラヤーとなります。スターフライヤー以外の3社は破たんから再生への道のりを歩んできた経緯があります。そして第3極がLCC、格安航空会社です。ここにも4社があり、ピーチアビエーション、ジェットスタージャパン、バニラエア、春秋航空があります。このほかにエアアジアジャパンが来年にも再び登場する予定になっています。こうして3グループ10社が入り乱れて競争するさまはまさに航空戦国時代。長らくJAL、ANA、JASの三社体制だった時代がウソのような現状です。特に中堅各社は後から出て来たLCCに押されて運賃面での特徴づけが難しく微妙な立場にたたされているわけです。利用者の立場に立てば競争は好ましいことですが、航空会社の経営が不安定になれば一番大事な安全運航に不安が生じますからほどほどでお願いしたいものです。